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Bromptonで巡る静岡市のノット (1)
アンノッティングの愉しみ | comments(0)



1/60度おきに引かれた緯線・経線の交点をノット(結び目)と呼びます。iPhoneのGPS機能を使って、全世界に2億個以上存在するノットを、一つでも多く巡ること。それがアンノッティング (Unknotting)という遊びの目的です。このチュートリアルでは、英国Brompton社製の小径自転車にまたがり、静岡市のノットを初めて巡ったときの記録を紹介します。

※アプリおよび遊びそのものの名称を、「ゴルディアスの結び目 Gordian Knots」から「アンノッティング Unknotting」に変更しました。
 

※アプリのスクリーンショットは、異なるバージョンのものが混在しています。文章については、最新バージョン向けに修正ずみです。

 

アプリのインストール


この遊びを楽しむには、iPhone用アプリ『Unknotting』が必要です。アプリは有料版、無料版のどちらでも基本的な内容に変わりはありません。

 

位置情報の利用などを許可する




アプリを初めて起動したときには、位置情報の利用、バックグラウンドでの位置情報の更新、通知、マイク使用などを許可するように求められます。アプリのバージョンによって、求められる許可内容が変わることがあり、アプリの機能を全て活用するには、全ての項目について許可する必要があります。許可するかしないかは、iOSの設定アプリを使って後から選択することもできます。
 

今回のスタート地点




静岡市の中心部にある憩いの場、駿府公園の東御門付近を今回のスタート地点として選びました。移動にはこの自転車を使用することにします。

 

ノットの位置を確認




弥次喜多像の前でアプリを立ち上げると、自分の位置が青い円で表示されました。GPSの感度は良好のようです。新規プレイヤー向けにルールの簡単な説明が行われた後で、目的地提案機能が自動的に発動します。アプリは、弥次喜多像から最も近いノットが(+34.98333, +138.38333)であり、そこまでの直線距離が704mであることを示しています。また、このノットへの経路が青い線で表示されています。では、アプリの提案通り、このノットを目指すことにしましょう。




出発の前に、状況報告ボタンをタップしておくと、ノットまでの距離をアプリが合成音声で読み上げてくれて便利です。
 

少しずつ距離を縮める




目的地提案機能が最初に示した経路は、駿府城公園のお堀の周りを反時計回り方向に進んでいくものでしたが、これは実は逆走ルートになっています。そこで、時計回りの遵法ルートで進むことにしました。状況報告機能がオンになっている間は、ルートの再探索が行われるので、道に迷うことはありません。




ノットまでの距離が少しずつ短くなっていきます。画面の一番上に、現在地の座標(緯度, 経度)が表示されているのですが、ここをタップすると(+34.97711, +138.38485)という「度」のみの表示方法と、(+34 58.60, +138 23.10)という「度 分」の表示方法を切り替えることができます。ノットの座標は分単位で定義されているので、ノットの真上では「分」の座標値の小数点以下が00となります。座標の表示方法はお好みの形式でどうぞ。

 

第一のノット周辺




目指すノットは住宅街の中にあるようです。聞くところによると、駿府城の北側には由緒正しき家柄の方が多く住んでいらっしゃるとか?
 

ノットまであとわずか




この遊びの中では、ノットに到達することを、「ノットをほどく」と表現します。ただし、ノットの真上に立つ必要はなく、ノットを中心とする半径50 mの円の中に入ることができればOKです。この円を「半径50m有効円」と呼びます。
 

最初のノットがほどけた




ノットがほどけました。このノットは、民家の敷地内、すなわち私有地の中にありましたので、勝手に進入してノットの真上ドンピシャリに立つことはできません(注)。しかし、敷地の外側に大きくはみだしている半径50m有効円の内部には入ることができましたので、ノットがほどけたことになります。ノットがほどけると、その位置にマークが表示されます。

 

(注)少なくとも地図上で見る限りでは、このノットの中心点は路上にあることになっています。





ところで、移動する度に自分の位置を表す青い円が地図からはみ出してしまい、不便に感じていませんか?おそらくトラッキングモードがオフの状態になっているのが原因だと思います。トラッキングモード変更ボタンをタップして、トラッキングをオンにしてみましょう。自分自身の位置が、常に画面の中央に表示されるようになります。

 

次のノットを目指す




最初のノットの位置から、真北に向かって道がほぼ一直線に伸びています。この一本道を何も考えずに北上していけば、次のノットをほどくことができるはずです。




次に目指すノットの位置には、緑色のピンが刺さっています。このピンをタップしたときに現れるコールアウト(吹き出し)の右端にある横向き三角形のアイコンをタップしてみましょう。そこまでの経路が表示されます。

今回のケースでは、次のノットまでのルートが一本道なので、経路探索を行ってもそれほど有り難みがありません。しかし、経路探索機能を使うと、次の目的地がどこなのかをアプリにはっきりと伝えることができます。アプリは、次なる目的地の座標を元にして内部処理を修正します。例えば状況報告機能は、先ほどほどいたノットではなく、今目指しているノットまでの距離を読み上げ始めます。
 

二つ目のノットがほどけた




今日二つ目のノットがほどけました。このノットも民家の敷地内にありましたが、半径50メートル有効円の内部に入ることは難しくありませんでした。

 

西に向かう




今度は西側、安倍川方面に向かいたいと思います。前方に見える山の向こう側ということになります。ここには、前から通ってみたかった賎機山トンネルがありますので、トンネルの入り口を探してみましょう。西側のノットを目的地として経路探索機能を使ったところ、あまり良い結果が得られなかったので、ここは自力で探すことにしました。
 

自転車は一方通行




アップル社の地図では行き止まりということになっているのですが、この先のスロープを上がっていくとトンネルに入ることができるようです。賎機山トンネルは、自転車の一方通行が本格的に導入された最初の場所として報道されていたのを覚えています。入り口付近には通行方法を説明したカンバンがありました。
 

三つ目のノット




トンネルを抜けてしばらく走ると、二つ目のノットのすぐ西側にあるノットにたどり着きました。このノットの座標も民家の敷地内にあります。市街地でのノット巡りはこんなケースが繰り返されるのでしょう。よほどの大邸宅で無い限り、半径50 mの有効円の内側に入ることは難しくなさそうです。
 

南へ




ここから更に西に向かうことにすると、安倍川を渡って対岸に行く必要があります。しかし今回は安倍川は渡らずに、南にあるノットに向かうことにします。
 

四つ目のノット




今日四つ目のノットは、大きな文房具屋さんのそばにありました。これで、南北に1分 (1/60度)、東西にも1分の長方形の四隅にあるノットをほどいたことになります。このような長方形をミニレクト minute-rectと呼びます。さて、ここは安倍川のすぐそばです。河川敷に行ってみましょう。

 

ツツジが満開




土手を超えて安倍川の河川敷にやってくると、ツツジが綺麗に咲いていました。
 

小学校の校庭




次のノットは、小学校の校庭のど真ん中にありました。もちろん、中に入っていく訳にはいかないのですが、半径50 mの有効円が、わずかに敷地の外にはみ出しています。今回は無事にノットをほどくことができましたが、総数二億を超えるノットの中には、半径50m有効円にすら接近できないものもたくさんあるはずです。例えば沖縄では、いくつかのノットが軍事施設内に存在しています。

 

※接近困難なノットをほどくための裏技として、有効円半径拡張という方法が存在しますが、ここでは割愛します。

 

更に南へ




安倍川沿いには自転車での走行がしやすい舗装道があるので、そのまま河口に向かって南下しました。そしてたどり着いた本日最後のノット。ここではノットの真上、ゼロ距離の地点に立つことができました。座標 (+34 57, +138 23)。

 

草ボウボウ




写真に私のiPhone 5が映っているのがおわかりいただけるでしょうか?iPhone 5が置いてあるこの場所に、ノットが存在するのです。
 

そこにノットがある




今回はこの六つのノットをほどくことができました。ノットが存在した場所は、普通の民家、小学校の校庭、河川敷の草むらといった、何でもない普通の場所でした。しかし、アンノッティングというこの遊びに参加すれば、何でも無い普通の場所が、ノットという特別なスポットとして認識できるようになるはずです。
 

弥次喜多コンビならどうする?




弥次喜多コンビなら、ノットからノットへと歩いて巡ることになるのでしょうか。しかしそれはずいぶんと難儀そうです。21世紀のこのご時世なら、自動車という便利なものがあります。しかし、多くのノットが、一方通行だらけの細い路地の先だったり、河川敷の草むらにあることを考えると、自動車でのノット巡りも難儀そうです。
 

小径自転車との親和性




どこにでもヒョイっと入っていくことができて、ミニレクトの一辺くらいなら楽に走破してしまう小径自転車は、ノット巡りに最適なガジェットではないかと思えます。もちろん、Bromptonである必要は無く、BD-1でもDAHONでもTernでもなんでも良いわけです。元はと言えば、ポタリングの目的地を自動生成するためのツールとして開発されたアプリなのです。
 

 

旅の記録はInstagramでも公開しています -> plt05seyama

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