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グリニッジ天文台の経度が0度じゃない?
アンノッティングの考察 | comments(0)
Unknotting(旧称ゴルディアスの結び目)という遊びでプレイヤーが目指す目的地=ノットは、1/60度置きに引かれた緯線と経線の交点として機械的に定義されたものに過ぎません。そのため、多くのノットは、ごく普通の場所に存在しています。しかし中には特別視したくなるノットがあって、史跡や景勝地に存在するノットはその例といえます。また、座標が特殊な値になっているノットというのも特別な場所と思いたくならないでしょうか?

例えば、通常のノットとは別扱いとなっているゴーディアンノットは、座標値の端数が0,つまり整数で表せるという意味で特殊な座標値を持っていますし、座標値が続き数字になっていたり、ゾロ目になっていたりするケースも特別視したくなります。
 
緯度や経度の値が0度となっているノットは、全てのノットの座標の基準であるわけで、ことさらに特別な座標値を持っていると言えるでしょう。緯度と経度が両方とも0度となっているノットは、Unknottingアプリ起動時に一瞬だけ表示されることがありますが、そこは海の上、ガーナの南方です。容易には到達できそうにありません。


緯度が0度というのは、ノットが赤道上に存在することを意味します。一方、経度が0度というのは、ノットがグリニッジ天文台を通る子午線上にあることを意味するわけです。グリニッジ天文台ならば一種の観光地なわけで、そこに行くことは当然ながら可能です(イギリスは遠いですが)。グリニッジ天文台を地図に表示してみると、その近辺のノットはグリニッジ天文台の敷地の南北にずれた位置にあるようです。ノット付近を長押ししてプローブピンを出してみると、それぞれの座標が(+51.48333, +0.00000)、(+51.46667, +0.00000)であることがわかりました。緯度は中途半端な値ですが、経度は見事に0度です。全てのノットの東西の座標の基準をこれら二つのノットが挟み込んでいるわけですから、これらのノットも特別なノットと呼ばないわけにはいきません。

地図のモードを衛星写真に切り替えて拡大してみると、グリニッジ天文台(旧本館)の建物がはっきりと確認できます。しかしこの建物の真上を長押ししてピンを刺してみると、経度が0度ちょうどにはなっていません。経度0度を表すラインは、そこから東に100メートルほどずれてしまっているのです。
 
これはアップル社の地図のミスではなく、アプリのバグでもありません。ちなみに、Google Mapsで同じ座標を表示させても、やはりグリニッジ天文台と経度0度の地点は一致していません(Google Mapsへのリンク)。このずれは、古典的なグリニッジ子午線と、GPSで使われている本初子午線の定義が異なっているために生じるものです(参考にした記事)。

Unknottingにおけるノットは、古典的な緯度経度によって定義されるものではなく、iOSデバイスのGPSが測定している緯度経度の値によって定義されるものだというように理解してください。




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