緯線と経線の交点に存在する結び目、あるいはノット。その総数を計算してみましょう。
まずは経線の数。実はグリニッジ天文台を通過していない0度の経線から、1度おきに数えていくことにすると、全部で360本(0度から359度。360度は0度と同じなので数えない)。この経線は、座標に端数を持たない特別なノット、ゴーディアンノットの座標を定義するものです。
こういった経線の間に、通常のノットの座標を定義している1/60度おきの細かい経線があります。ある経度xに注目するとx度0分からx度59分まで60本の経線が引いてあることになります。これが、0度から359度までの360セットあるから、経線の数は全部で
21,600本
となります。
一方、緯線の数。北半球には赤道の0度から89度まであります。90度は北極点であり、それは線ではなく点ですからここでは数えないことにします。
ある経度yに注目すると、やはりy度0分から y度59分まで60本の緯線が引いてある。それが90セット分あるので、全部で5,400本。
同じ様に、南半球でも5,400本あるけれども、赤道の分が重複するので5,399本とカウントします。
南北両半球を合わせると、
10,799本
となりますから、ノットの総数は、21,600と10,799を掛け合わせた数となり、全部で
233,258,400個
であるとわかります。
しかし、これ以外にも、南極と北極にそれぞれ1つのノットが存在するので、その分を追加すると、
233,258,402個
となります。
上記の計算結果をひらがなで表記すると、
におく さんぜんさんびゃくにじゅうごまん はっせんよんひゃくに、です。
座標の(度, 分)の分の部分が0度となっているゴーディアンノット限定で数えると、ゴーディアンノットの総数は、
64,442個
となります。全ノットのおよそ0.028パーセントです。
言い方を変えると、64,442のゴーディアンノットに対して、一般のノットは233,193,960なので、一般のノットはゴーディアンノットのおよそ3,618.7倍ということになります。
Unknottingアプリの設定・履歴画面では、上記の方法でカウントしたノットの総数に基づいて、これまでにほどいたノットが全体の何パーセントであるのかを表示しています。