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ガッカリな平均顔を作るコツ【随時更新】
平均顔 | comments(0)


この平均顔は、AさんとBさんの平均顔です。平均顔合成ツール[Average Face]のPROモード(仕上げモード)で合成しました。
髪の毛はどうしてもぼやけてしまいます。しかし目、鼻、口や顎のラインなどは、2人の特徴がキレイに混ざりました。
この平均顔が、AさんとBさんのどちらに似ているかと聞かれたら、ちょっと答えづらいのではないでしょうか。




Aさんです。




Bさんです。

平均顔合成ツール[Average Face]は、心理学で使われている平均顔に匹敵するクオリティで顔写真を合成することができます。しかし、使い方を間違えると、ガッカリな出来映えの平均顔を目にすることになります。

 
【ガッカリな平均顔を作るコツその1】
マーカーの位置を直さないで合成する

画像を読み込むと、アプリが目、鼻、口、顔の輪郭の辺りにマーカーを大雑把に配置してくれますが、本当に大雑把です。
マーカーの位置を直さずにそのまま合成すれば、半透明の写真を二枚重ねただけのような、ガッカリな仕上がりの平均顔を作ることができます。



 
【ガッカリな平均顔を作るコツその2】
編集モードをそろえないで合成する

平均顔アプリでは、「瞳孔のみモード」、「目の輪郭モード」、「PROモード」でマーカーの位置を編集できます(下描きモード、詳細モード、仕上げモード)。合成する顔によって違うモードを使うと、不気味な顔を簡単に作ることができます。下の作例は、Aさんで瞳孔のみモード(下描きモード)、Bさんで目の輪郭モード(詳細モード)を使っています。



 
【ガッカリな平均顔を作るコツその3】
違いすぎる顔を使って合成する

平均顔アプリは強力なモーフィングアルゴリズムを採用していますが、ものには限度ってものがあります。合成しようとする顔があまりにも違いすぎると、ぼやけた仕上がりにしかなりません。



上の作例は、東京ディズニーランドでスモークチキンにかぶりつこうとしているCさんの写真と、Aさんを合成しています(Cさんの元の写真は、ここには掲載しません)。
  • Aさんの顔はほぼ正面向き(やや左向き?)ですが、Cさんの顔はかなりの斜め右向きでした
  • Aさんは目を開けていますが、Cさんは閉じていました
  • Aさんは口を閉じていますが、Cさんは口をがばっと大きく開けていました
  • それに加えて、Cさんの顔の前にはスモークチキンが写ってしまっています

こんな感じで極端に違う写真を合成すれば、ガッカリな平均顔を簡単につくることができます。
心理学実験のために平均顔を作るときは、合成する人全員の顔の向き、光の当たり方、表情、髪型などを揃えて撮影した写真を使っています。

 
【ガッカリな平均顔を作るコツその4】
画素数が少ない画像・小さい画像を使う

原理的な問題で、合成する顔が増えれば増えるほど、平均顔はぼやけて行きます。画素数が少ない画像や小さい画像を引き伸ばして使うと、そういった画像は最初からぼやけていますので、輪を掛けてぼやけた平均顔を作ることができます。
 
【ガッカリな平均顔を作るコツその5】
対称化のやりすぎ

このアプリには、顔を完全に左右対称にする機能があります。完全に左右対称な顔は、魅力度を上げることもありますが、逆に不気味な顔になることも多いです。特に、斜めの顔を左右対称にすると、不気味な顔を簡単に作ることができます。
「平均顔が美男美女になりやすいのは、左右対称だからだ」という説が広まっているようですが、実はそれは誤解なのです。
 




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