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あの平均顔が暗いのはなぜか?
平均顔 | comments(0)
ネット上で平均顔の作例を探してみると、全体的に暗い仕上がりになっているケースが多いことに気がつきます。そして、そういった暗い仕上がりの平均顔は、ほぼ間違いなく、重ね合わせ法で作られているのですね。

重ね合わせ法では本来の意味での平均顔が作れないことは別の記事でも書きました(平均顔の作り方 (1)平均顔の作り方 (2))。しかし、重ね合わせ法で作る平均顔が擬似的なものにすぎないからといって、暗い仕上がりになるとは考えられないのです。

例えば、レオナルドダビンチのモナリザと、アイルワースのモナリザの平均顔を重ね合わせ法で作ってみます。


こちらがご存じ、レオナルドダビンチのモナリザです。



そしてこちらがアイルワースのモナリザ。レオナルドのモナリザより若い感じがします。


Adobe Photoshopを使って二つを重ね合わせると、こうなります。
よく見かける作例と同じ様に、枠が斜めになるようにしていますが、そこはあまり重要ではありません。

作り方はこんな感じ
 
  1. レオナルドのモナリザを読み込む。不透明度は変えないで普通の状態にしておく。
  2. アイルワースのモナリザを読み込んで、一つ上のレイヤーに配置。
  3. アイルワースのモナリザの方だけ、不透明度を50%にする。

このやり方で作ると、二つの顔が重なっている部分に関しては、レオナルドダビンチのモナリザが50%、アイルワースのモナリザが50%ずつ透けて見える状態になります。だから、どちらが目立つとも言えない、あやふやな感じがしますね。まさに、二つの顔が混ざり合っています。

そして重要なのは、重ね合わせたからと言って、暗くなっていないということです。
それは当たり前で、50%の割合で半々になるようにしている=明るさが平均値になるようにしている、のですから、元の画像よりも暗くなるわけがないのですね。擬似的とはいえ平均顔なんですから。



しかし、よく見かける重ね合わせ法の作例は、こんな感じで暗くなっています。
これはどうやって作ったのかというと、上に重なっているアイルワースのモナリザだけでなく、レオナルドのモナリザの不透明度も50%にしているのです。



よく見かける作例はもっと暗い感じがすることも多いので、どちらのモナリザも不透明度を25%にしてみました。背景の黒が透けて見えることになるので、更に暗い仕上がりになります。

重ね合わせ法で平均顔を作る場合、読み込んだ画像の不透明度を規則的に設定する必要があります(詳しくは平均顔の作り方 (1)を読んでください)。しかし、ネット上でよく見かける平均顔が暗い仕上がりになっているのは、読み込んだ画像の全てに対して、一律で50%とか25%といった不透明度を割り振っているのが原因なのかもしれません(あるいは、何か別の理由なのかもしれません)。



不透明度を律儀に設定して平均顔を作ると、平均顔の見た目が、重ね合わせの順番には影響されません。重ね合わせた顔の特徴が、同じ割合で目立つことになります。

しかし、画像の不透明度を一律で設定すると、後から読み込んで、上に重ねた顔の特徴がはっきりと現れることになります。例えば、不透明度を一律50%にした場合で確かめてみます。先ほどの例では、上に重ねたアイルワースのモナリザの特徴が強く現れていました。上の画像では、順番を入れ替えて、レオナルドダビンチのモナリザの方を上に重ねています。レオナルドダビンチのモナリザの印象が強まりましたね。

自分の写真と、アイドルの○○さんの写真を使って、重ね合わせ法で平均顔を作ったとき
「わたしの特徴が消えた!○○強い!」
となったのは、アイドルの○○さんの写真を上に重ねているからかもしれません。
重ねる順番を逆にすると
「わたし強い!」
になる可能性があります。

心理学的な興味から平均顔を作る場合は、どの顔も同じ様な割合で目立って欲しいので、こういった作り方は歓迎されません。
しかし、あくまでも趣味で平均顔を作る場合には、そんなことにこだわる必要はないわけです。重ね合わせの順番を変えることで、最終的な見た目を調整できるのは、メリットだと考える事もできます。

 
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