blogTitle.png
p < .05 公式ブログ
飛行機内でのスマホ使用条件緩和:iPhoneのGPSを使いたい
Bucephalasとの旅 | comments(2)


この記事では、2014年9月1日から航空機内での電子機器の使用制限が緩和されたことを受けて、空の旅の途中でiPhoneのGPS機能を使えないかどうかについて書いています。ネット上での報道記事、国土交通省からの資料、航空会社が提供する情報を検討しましたが、結局、はっきりとした結論は出せませんでした。しかし現時点での疑問点を整理することができました。

追記:Apple社のサポートページには依然として、機内モードにするとGPS(位置情報サービス)が利用できなくなると書かれています。それにもかかわらず、iOS8.3(以降)では、機内モードでも位置情報が利用可能となっています。飛行機内でiPhoneのGPSを使うことは可能なのです。ですから、本稿を読む価値は既に消滅している、と言えるでしょう。

さらに追記:上記のサポートページの内容が更新され、GPSがオフになるのはiOS8.2以前を搭載したデバイスの場合である、と明記されるようになりました。ですから、本稿を読む価値は完全に消滅している、と言えるでしょう。

現状ではむしろこちらの記事をオススメします:iPhoneが機内モードでも飛行中の座標は(本当に)取得可能【1】


2014年9月1日から、航空機内での電子機器の使用制限が緩和される

そんなニュースを耳にしました。
今まで禁じられていたことができるようになる、ということですね。
それを聞いて私が期待したのは、「飛行機の中でiPhoneのGPSが使えるようになるのではないか」ということでした。

空の旅の途中で地図アプリを開いて、今どこを飛んでいるのかを確認したいと常々思っていたのです。
地図がオフラインで使えて、しかも機内でGPS信号がちゃんと受信できる、という前提が必要ですけれどね。
それに、航路上に存在するノットがほどき放題ではないですか。離着陸中に、滑走路上に存在するノットをほどくこともできるかもしれません!

と勝手に盛り上がっていますが、「2014年9月1日から、航空機内での電子機器の使用制限が緩和される」というニュースの見出しには、「機内でもiPhoneのGPSが使える」という主旨のことは一言も書いてありません。それに気付いたのはちょっと冷静になってからでした。



iPhoneのGPS機能を利用しながら空の旅を楽しみたい、飛行機に乗っている間にマップを見たい、ノットをほどきたい、という私の希望がかなうには、飛行中に機内モードをオフにすることが許可されねばなりません。
なぜならば、機内モードがオンのとき、iPhoneはGPSが使えない仕様になっているからです。
これまで、飛行機に搭乗し、搭乗口のドアが閉まったらiPhoneを機内モードにする、というのが紳士淑女のたしなみだったかと思います。従って、GPS機能は封印されていたわけです。

では今回の規制緩和によって、封印されていたGPS機能は利用可能となるのでしょうか?
週アス+の記事に今回の告示のことが良くまとめてあるのですが、記事を読んだ途端に気持ちが萎えました。機内モードオフのスマートフォンは原則使用不可だ、という記述を見つけてしまったからです。

機内モードオフのスマートフォンが使用不可ならば、iPhoneのGPSは使用不可ですから、これまでと状況は変わりません。

航空会社の説明も見てみましょう。
私は国内線はANA一択なので、「2014年9月1日から機内での電子機器使用ルールが変更になりました。」というANAのページを見てみます。
新しくできるようになったことの中には、
  • 機内WiFiへの接続OK
  • Bluetooth機器などの使用OK
といったことが含まれますが、今問題としているGPS機能には(あまり)関係ありません。
ではそれ以外に何かできるようになったことがあるのかと言えば、はい、あります。
機内モードにしたスマートフォンを、搭乗したときから目的地に着くまでの間、いつでも使っていて良い、ということです。「ただいまより電子機器をご使用になれます」というアナウンスは消えるのでしょうね。
でもそれは、GPSが封印されたiPhoneをいつでも使っていて良い、ということにすぎないのです。

要は利用可能な時間帯が拡張された、というただそれだけのことですか。

国土交通省が作ったピクトグラム風のPDFには、登場時から目的地到着まで常時使用可能な機器の例が示されています。その中にはなんと、GPS受信機が含まれているのですね。なおさらガッカリ感が募ります。GPS受信機OKだのに!

しかし国土交通省のこの告示、「機内モードオンじゃないとだめ」ということなんでしょうか?
告示の主旨は、作動時に通信用の電波を発射するかどうかが問題だ、と解釈できると思うのです。「電波を発射」という表現に馴染みがないのでちょっと違和感がありますが、「機内モード(きないもーど)」というラベルの付いたスイッチがオンになっているかどうか、という表面的なことが問題なのではなく、何という名前のモードになっていようが、電波を発射していたらダメ、発射していなければOKということなんじゃないでしょうか?GPS受信機が使用OKとされているのは、電波を発射しない機器だからですね。

では…とここでちょっと食い下がってみます。
電波を発射しない状態のiPhoneであれば、機内モードがオンになっていなくても、飛行中の使用はOKなんじゃないでしょうか?
機内モードがオフの、つまり通常モードのiPhoneのモバイルデータ通信をオフにして、WiFiもオフにした状態というのは、電波を発射しない状態だと思うのです(要確認)。そしてこの状態であれば、GPSは使えるのです。
 
モバイルデータ通信、WiFiともに切ってあるiPhoneが、電波を発しないただの箱だとすれば、これは国土交通省のPDFにある単なるGPS受信機と機能的に同じものだといえるのではないでしょうか?つまり機内で常時使ってもOKなんでないの?、と思いたくなるわけです。

ANAのピクトグラムをもう一度見てみましょう。このピクトグラムの中には、常時使用可能なのは「通信用の電波を発信しない状態の電子機器」である、とあります。国土交通省のPDFと違って、こちらは発射ではなく発信。この表現の方が違和感ありません。で、そういった機器として6種類が挙げられていて、
  • 機内モードの携帯電話
  • 機内モードの電子ゲーム
  • パーソナルコンピューター
  • デジタルカメラ
  • 機内モードのタブレット端末
  • ビデオカメラ
とあります。ここでも「機内モード」という表現が出てきてしまいました。しかしこれは、あくまでも例を6つ挙げているにすぎないとわかります。なぜなら、国土交通省様がお墨付きを与えているGPS受信機が入っていませんから。
この6つの例の中に、「機内モードというラベルの付いた設定スイッチがオフになっていないけれど、電波は発信(発射)していない状態の携帯電話」が入っていないからといって、それが明示的に禁じられていることにはなりません。

同ページの最後の方を読むと、「機内モードになっていればいいってもんじゃないのよ」という主旨の記述が見つかります。電波を発信しない状態というのは、「電源をON(入)にしていても通話やメールの送受信機能がOFF(切)になっている状態を指します」という定義が最初に書いてあります。そしてそれに続く記述の中でANAは、会社によって、機内モード」「セルフモード」「電波OFFモード」「オフラインモード」「フライトモード」「パーソナルモード」とかいろいろな名前がついているけれど、大事なのは「通話やメールの送受信機能がOFF」だからね、と言っているように私には読み取れます。

機内モードではないけれど、モバイルデータ通信とWiFiをOFFにしているiPhoneは、ANAが要求する「通話やメールの送受信機能がOFF」という条件を満たしているのではないでしょうか。とすれば、GPSを使った様々な楽しみが機内で得られる可能性が残されていることになります。

ここでもう一度冷静になって考え直してみると、「機内モードではないけれど、モバイルデータ通信とWiFiをOFFにしているiPhone」は「電波を発射しない状態の機器」とみなせるのではないか、という考え方は、今回の規制緩和以前にもなりたつものです。あらゆる電子機器の使用が不許可だった上昇着陸シークエンスをのぞけば、「ご使用になれます」というアナウンスがなされた後では、使っても良かったはずなのです。
とすれば、今回の国土交通省からの告示と、「iPhoneのGPS使っていいのか問題」をリンクさせる必要はなかったことになりますが、まあ、考えてみるきっかけにはなりましたか。

さて、こうしてグダグダと書いてきましたが、ここであれこれ勝手な解釈をしても結論はでません。
一番手っ取り早いのは、航空会社に直接尋ねてしまうことですね。

窓口の人に尋ねるべきことははっきりと整理できたと思います。
「すみませえん、iPhoneてえ、モバイルデータ通信ていうのとWiFiをオフにすれば電波出ない状態になると思うんですけれどお、それだったら機内モードになっていなくても飛行機の中で使っていいんすかねえ〜?」
てな感じでしょうか。
この問いに対する回答はいくつか考えられますが、一番ハッピーなのは
「ああ、それだったらお使いいただけますよ」
ですね。
別の可能性は、
「いや、機内モードにしていただかないと困ります」
という回答です。
その場合「機内モードになっていなくても、電波が出ない状態にできるんですけれど、それでもだめですか?」と食い下がることになるでしょうか。




コメント
from: 瀬山   2015/05/06 7:30 AM
SSさん、お知らせいただきありがとうございます。

今、iPhone5+iOS8.3で機内モードをONにしています。SSさんの仰る通りで、位置情報が利用できているではありませんか!
ゴルディアスの結び目、google maps, MotionX GPSで確認しました。
MotionX GPSに至っては、「機内モードをオフにしないと位置情報が利用できない」という旨の警告を表示したあとで、しっかりと現在地を表示しています。

念のため、Safariを使ってamazonを見ようとするとページが表示されません。ネットワークに繋がっていないことを確認できました。機内モードですから当然ですね。でも位置情報は利用できる、と。

iOSの仕様変更があったみたいですね。
from: SS   2015/05/04 7:09 AM
先日4/25−5/3、仕事でヨーロッパに行ってきましたが機内モードONでGPSがONになっていました。(iPhone6)
いつもiPhoneを時計代わりに使用していますが、通常機内モードONの状態では出発地の時刻を表示しています。しかし今回は飛行中に変な時間表示をするのでもしやと思いgoogleマップを立ち上げると飛行場所が表示されておりました(マップの画像は以前取り込んだ粗いデータが残っていました)。ちなみにspeedを計測するソフト(GPS利用)を用いると速度は900Km/hでしたのでほぼ正確な値と思われます。3月にアメリカに行った時は気がつきませんでしたので最近のバージョンアップで機内モードONでGPSが使えるようになったのかもしれません。
何かの参考になれば幸いです。