2015.04.27 Monday 13:18
加茂屋のブロンプトン用輪行袋の新製品、Allways-JPを入手しました。
Allways-JPは、従来品のAllwaysとは別の製品として販売されていますが、本稿ではあえて、新型、旧型という呼び方で両者を区別したいと思います。
新型と旧型の主な違い
加茂屋のカスタムパーツはメーカー直販サイトから入手できます。配達されてきたAllways-JPを床に広げてみると…すかさず猫が乗りたくなる仕様でした。
新型と旧型の見た目はほとんど同じです。色も素材も変わりありません。しかし両者を重ねてみると、新型の方が縦方向に長くなっているのがわかりました。
旧型が上からかぶせるカバー型だったのに対して、新型では下面がファスナーで閉じられる完全収納型となっています。下面を閉じる必要がある分、縦方向に長くなっているわけです。
新型と旧型の違いは他にもありますが、床に広げて眺めていても猫の毛が付くだけですので、実際に輪行で使ってみることにしましょう。
JR静岡駅にて
JR静岡駅前でブロンプトンを輪行モードに変形。
まずは旧型と同じ様に上から被せてみました。旧型だと、この状態でサスペンションブロックやイージーホイールが見えることもありますが、新型は縦方向に長くなっているので、ブロンプトンが完全に隠れています。
このまま、改札口まで転がし移動をしていきます。しかしどう考えても、大きく余った裾の部分を巻き込んでしまいそうです。
旧型ならば、裾を締める紐がついていたのですが、新型にはそれがありません。洗濯ばさみか何かがあれば、余った裾を止めておくのに便利そうです。今回は、フェンダーとタイヤの隙間に裾を突っ込んでおくことにしました。
下面のファスナーを閉じて完全収納する
今回の目的地として定めた興津駅までの切符を購入したら、改札口を通る前に下面のファスナーを閉じ、ブロンプトンを輪行袋内に完全収納します。
ブロンプトンを入れた状態で、輪行袋下面のファスナーを閉じる、というのは大変な難作業でした。ファスナーを閉じる場合、片手で布をつまんで保持し、もう片方の手でファスナーを引く、というのが自然な所作です…などという手続き的記憶については、ここであらためて書くほどのことではないでしょう。
しかし、輪行袋下面のファスナーにアプローチするためには、例えばブロンプトンを持ち上げる必要があります。それは第3の手が必要となることを意味しているのですが、身体拡張を私は行っていませんので、第3の手の用意がありません。
ならば輪行モードのブロンプトンを横倒しにしてしまうのはどうでしょう。おそらく、ファスナーを閉じる作業はやりやすくなると思います。しかし改札口の前で広いスペースを占有することになりますし、スペースが確保できたとしてもブロンプトンを横倒しにすると、車体に何かと無理が掛かりそうで、できればやりたくはありません。
折衷案として、改札口の前にある柱にブロンプトンを斜めに立てかけて、下面にアプローチすることにしました。しかし作業がやりやすいとは言えません。また、あらかじめ予想していたので即応できましたが、斜めに立てかけたブロンプトンが作業途中でズルっと壁を滑って横倒しになりかけました。こういうやり方を繰り返していると、考えたくない事態がいつか起きそうな気がします。
上面はダブルファスナー
輪行は空いている時間に行うに限ります。両膝の間にブロンプトンを挟んで、興津までの短い列車の旅。
新型の上面はダブルファスナーになっています。ブロンプトンを持ち運ぶときに、内部に手を突っ込むことが可能です。
ダブルファスナーとなってはいますが、中央の任意の場所に開口部を作るためのものではなく、両端を開口させる仕様です。これはおそらく、ショルダーストラップを出すための穴なのでしょう。ただし、私は肩掛けが苦手なので、せっかくのダブルファスナーを活用できそうにありません。
興津駅でブロンプトンを巡航モードに変形する
興津駅に到着しました。
駅前でブロンプトンを輪行袋から出し、巡航モードに変形します。ここでもやはり、下面のファスナーにアプローチするのがやっかいで、静岡駅と同様壁にブロンプトンを斜めに立てかけて作業を行いました。
Allways-JPを収納する
輪行の目的地では、いつもなら輪行袋はそのままくしゃくしゃと丸めてバッグに放り込んでしまうのですが、今回は輪行袋のテストが目的でここまでやって来ているのですから、収納作業もやってみることにしました。
Allwaysは旧型、新型とも、細長くまとめてブロンプトンのフレーム内に収納するという独特の仕様となっています。旧型同様の薄くて柔らかい素材は、私が慣れているということもあるのでしょうが、簡単に細長くまとめることができました。
旧型では裾を絞るためのゴム紐がついていて、ゴム紐の端には小さなプラスチック製のノブがついています。これが実は厄介者で、Allwaysをブロンプトンのフレーム内に収納するときにひっかかってしまうことがよくありました。
一方、新型は下面をファスナーにしたおかげで、そのような引っかかりは全く無く、スムースにフレーム内に収納することが可能でした。
まとめ
輪行袋の下面を閉じなければいけない、という状況が生じないのであれば、Allwaysは旧型の方が便利だと言えるでしょう。縦方向の長さがほどよいので、転がし移動中の巻き込みが起きづらい(起きないわけでは無い)ですし、必要とあれば紐で裾を縛ることもできます。飛行機輪行などでは、下面を閉じるように誰かから指示されることもないので、旧型が向いていそうです。
一方、下面を閉じなければならない、というプレッシャーがある状況で輪行するのであれば、新型をチョイスせざるを得ません。しかし新型では、ブロンプトンを収納した状態で下面のファスナーを開け閉めする、と言う、どう考えても不自然な作業をこなす必要があるのが悩みの種です。軽くて、フレーム内にスマートに収納できるこの輪行袋を使いこなしたいのであれば、下面ファスナーの開閉に関するノウハウを早急に確立する必要がありそうです(次の記事に続く)。
ALWAYS-JP、とても気になっています。
さて、先生が気にされている、斜めに立て掛けた状態での下面ファスナー開閉について、現物を目にした事がないながらコメント
をお許しください。
下面3箇所、ファスナーの左右端とファスナーつまみに紐をつけておき、左右端の紐は足で踏んで固定、片手は横倒し防止に専念、つまみの紐は長めにしておき先端に輪でもつけて、もう一方の手で横倒しにならぬ様フォロー出来る様になるべく高いところから開閉する、という作戦は如何でしょうか。開閉時以外は紐はマジックテープあるいはフックで留めておくという事で。
推測で物申し、恐縮です。実用になりませんでしょうか。