推奨設定
このアプリは、スマートフォンホルダーを使ってiPhoneを自転車に固定した状態で使うことを念頭に開発されています。もし同様の状況でこのアプリを使うのであれば、適応的進行方向推定の機能を、下の図に示すように設定することを推奨します。「低速時の進行方向近似手段」を「ジャイロ」にしているのは、開発用に用いているiPhoneの電子コンパスが大きな誤差を生じるからです。電子コンパスが信頼できるのであれば、「コンパス」を選択するのが良いと思われます。
なお、本稿の以下の部分は、自分自身で最適な設定を模索したいユーザーのための解説記事です。
アプリにはiPhoneの向きも進行方向もわかる
内蔵コンパスのおかげで、アプリにはiPhoneの向きが判断できます。
iPhoneの向きとは、縦持ちしたときの画面上側が指す方角のことです。
また、iPhoneにはGPSが内蔵されているので、位置の変化から進行方向を判断することもできます。
iPhoneの向きと進行方向は違う
iPhoneを縦位置(ポートレート)で持ち、画面を見ながら北に向かう場合を考えてみましょう。
普通は、iPhoneの向きも、進行方向も北向きです。
しかし、途中からカニ歩きで西に向かって移動を始めたとします。
iPhoneの向きは北向きのままですが、進行方向は西向きになりました。
必要な情報は使用目的によって決まる
人間はあまりカニ歩きをしないので、ほとんどの場合にiPhoneの向きと進行方向は一致しています。
しかし、使用目的に応じてどちらを使うべきかを設定すれば、アプリの機能を最大限に活用することができます。
この使い分けが関わってくるのは、
- 状況報告機能が読み上げる目的地の方位の定義
- 追従モードでの地図向きの回転方法
の2箇所です。
停止中や低速でどうすべきか?
コンパスは、移動中でも停止中でもiPhoneの向きを教えてくれます。
しかし、進行方向は移動中でないとわかりませんし、速度が遅いときは不正確です。
アプリは、一定の速度よりも速いときにだけ進行方向の情報を信頼します。
このときの基準となる速度は、設定・履歴ビューの「適応的進行方向推定」のセクションで設定できます。「この速度を越えたときのみ進行方向推定を行う」の部分で値を調整してください。GPSの誤差への対策にもなります。
この基準速度よりも遅い場合は、コンパスやジャイロスコープの値を利用して進行方向を近似的に推定します。